踵や足底は二足歩行の人間にとって、もっとも直接的な負荷がかかる部位です。踵や足の裏の骨や腱、筋肉は繰り返しの負荷によって炎症を起こしやすく、慢性化すると骨が変形してきます。
体重がかかったときに痛みがでることが多いですが、炎症が強い場合は安静時にも痛みがでます。起床時に痛みが強く、歩いているうちに和らいでくることもあります。
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痛みのきっかけの多くは激しいスポーツ、子供の成長期、加齢などですが、腰の神経が炎症を起こして踵や足裏が痛む場合と、踵の骨や足底筋膜、アキレス腱などが炎症を起こしていたむ場合があります。
踵に炎症が起こっている場合は、痛みのある部分が腫れますが、腰の神経の炎症では踵に腫れはみられません。どちらの炎症も長期間つづくと、骨が変形してきたり筋肉や腱が固くなってしまい、慢性化して治りにくくなります。
痛みを起こしている原因に対応した治療点(ツボのような点)を使って治療します。原因不明の踵・足裏の痛みの多くは腰の神経の炎症が原因ですので、腰の神経に対応した治療点を治療します。
症状にもよりますが通常は1~数回の治療で改善がみられます。鎮痛剤や湿布を使っても良くならない痛み、理学療法で改善しない痛み、起床時に強い痛みには特に適しています。
ベッドで横になり、リラックスした状態で治療していきます。
腰が原因となっていることが多いため、腰に負荷がかからない状態で治療することで効果が高まります。
ソフトレーザーを使って、腰の神経に対応する治療点(腹部にあるツボのような点)を治療します。
神経の流れを滞らせている障害物を取り除き、循環を改善することで炎症を和らげ、症状を改善します。
専用の木製棒を使って、踵や足裏に対応する治療点を治療します。
患部の循環を改善することで炎症を和らげ、症状を改善していきます。
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症状の原因が負荷による局所的な炎症の場合は、安静が治療の中心となり状況に応じて消炎鎮痛薬やテーピング、注射などの治療、運動療法が行われ、時間が経って炎症が治まれば症状は改善します。しかしながら、臨床的には局所的な炎症や変性だけでは説明できないような治りにくい痛みも多々存在しており、このような症状に悩む方は、さまざまな病院や治療院などで治療を受けても改善しにくいため、治癒にいたるのが難しいと考えられています。
遠絡療法ではそのような難治性の踵や足底の痛みは、局所的な炎症に加えて中枢神経の炎症も発生していると考えています。レントゲンなどで踵骨に棘があったり、周囲の組織が石灰化しているような場合でも、痛みの症状が出ないようなことも少なくありませんし、痛みに波があることも多いことから、必ずしも踵や足底の骨や筋腱だけが原因となっているわけではないということが推測できると思います。踵・足底の痛みは特に腰椎レベルの脊椎神経や脊髄の炎症が関係しています。
踵や足底の痛みがある方の多くは慢性的な腰痛などを持っていることが多いことも事実であり、頑固な痛みを元から改善するには腰の治療も欠かせません。踵や足底は歩くために必ず接地しなければならない部位なので、ここに痛みがあると歩行にも問題が生じ、長期的には全身のバランスも大きく崩れてしまうことにつながります。日常生活や仕事のためにも、大元の原因からの治療が重要です。
遠絡療法では中枢神経の障害は主に神経に関連する流れが滞ることによって炎症を起こしていると考えていますので(この炎症は検査ではあらわれないものです)、経絡を応用した治療によって神経とその周囲の循環を改善し、炎症を抑えて組織の修復を速めていきます。
局所的な原因の場合は、痛みのある部位の炎症や関係する筋肉、靭帯などの固さやバランスの低下が原因なので、原因部位に対応した治療点(遠絡では患部と離れている点)を利用することによって障害部位の循環を高めます。これによって炎症を抑えるとともに修復に必要な物質を十分に供給することができます。遠絡療法を行うと怪我などの場合も早く治ります。
中枢神経が原因の場合は原因部位の鑑別が必要です。踵、足底の痛みの多くは腰椎レベルの脊髄が原因であり、足底や指のしびれは脊髄神経が原因であると考えられます。症状が踵だけではなく全身にあったり、あちこちにあるような場合は脊髄と脳の中継点である視床が障害されていることが考えられます。
中枢性の痛みやしびれは症状のある部位と原因部位が異なるため外見からは判断できず、多くの場合は一般的な消炎鎮痛薬が効きにくいです。しびれに関しては効果的な薬がないのが現実です。遠絡療法では原因となっている神経の部位に対応する治療点を利用して神経の炎症やダメージの修復を促進します。治療点の使い方(選び方と押し方)によって炎症を取り除いたり流れを再建したりすることができますので、痛みにもしびれにも対応できます。
特に脊髄に対する遠絡療法は効果が高く、脊髄が原因である踵痛(痛みのある部分に変形や炎症がみられない)であれば腰椎レベルの脊髄の炎症を抑えることによって、通常は1~数回の治療で改善されます。しびれについては脊髄の治療に加えて、しびれの出ている部分に対応した治療点を使って流れの再建をはかります。流れが回復するとしびれも収まっていきます。
しかしながら痛みもしびれも症状が長期にわたり炎症が慢性化している場合や局所的な炎症も併発して変形などもみられる場合には改善に時間がかかります。MRIやレントゲン、その他検査で原因がわからない場合や、局所の炎症や変形が原因といわれていてもなかなか改善しないような場合は、遠絡療法をおすすめいたします。